5回目のセッション〜大腰筋(腸腰筋)を使う

 

あまりよく知られていない筋肉の一つに、大腰筋(だいようきん)があると思います。

腸骨筋(ちょうこつきん)と合わせて腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる場合もあります。

インナーマッスル、コアマッスル、深層筋などと呼ばれる筋肉の中で、代表的なものの一つだと言えます。

 

大腰筋は、背骨と太ももの骨(大腿骨)に繋がっている大きな筋肉です。

付着する部分からも分かるように、腰椎や股関節の機能に特に大きな影響があります。

 

この大腰筋が本来の機能を発揮できるようにすること。

それが、ロルフィング10シリーズ5回目のセッションでの、大きなテーマの一つです。

 

「楽に動ける」

「脚が長く感じる」

「背中が伸びる」

「腰が楽」

「呼吸しやすい」

「歩きやすい」

 

大腰筋がうまく機能してきた時の感想です。

身体が持つ、本来の働きが現れてくるのです。

 

「自然に、楽に動くというのはこんな感じなのか」

まずは、そんな感覚を体験してみること。

それが大きな一歩になるでしょう。

 

これまで、あまり発揮されていなかった大腰筋の働き。

その機能を使った身体を体験してみませんか?

 

夏山にて

 

広く、解放感のあるところでは、身体の感覚が変わるのを感じます。

 

例えば、混雑した電車の中から出た時のことを考えてみると分かりやすいのではないでしょうか。

外に出ると、息が楽にできていなかったことや、肩の力を入れていたことに気づきます。

 

山に登って、見晴らしがよい場所に立つと、日常の生活では使っていない感覚の存在が見えてきます。

いつもとは違う、身体の伸びる感じや、広がっていく感じなど。

とても心地よい感覚です。

 

普段の生活の中では、気付かないうちに窮屈な身体に慣れている。

毎回それを実感します。

 

自分以外の物差し、視点を使う

 

だれかの物差しや視点を借りてみる。

新しい感覚に触れる時や、何かを変えてみたい時に、良い手ががりになると思います。

 

その時の自分には、なぜか見えないことがあります。

慣れていくと、普通に見えるものでも。

 

例えば、セッション中に「身体のどこが変化したか、自分ではよく分からない」と言われることがあります。

そんな時は、ロルファー側の視点で、変化の内容をお伝えするようにしています。

 

「こんな風に動いているように見えます」

「先程と比べて、こんな感じはありませんか?」

 

それを聞きながら、身体に注意を払う時間をしばらく過ごしてもらいます。

 

「そう言われたら、たしかにそんな感じがないこともない」

「少しだけ、そんな気がする」

そんな言葉が返ってきます。

 

はじめは、それで十分だと思います。

いつもとは違う何かを感じるきっかけになっているからです。

 

そうやって、一度でもいいので、あいまいな感覚に目を向け、気づいてみること。

これは何かの感覚なのかもしれないと、ひとまず受け入れてみること。

そんな繰り返しが、これまでは感覚に入らなかったものに気づいていく助けになるようです。

 

自分以外の物差しを使ってみること。

これまでとは違う視点を使って、身体を観察すること。

 

こういった作業を、ロルフィングのセッションでは積み重ねることができます。

さまざまな習い事と同様に、これもまた練習した分だけ上達します。

 

新しい感覚や変化に気づきやすくなっている。

そんなご自分を感じられるようになるでしょう。

 

骨盤底と太ももの内側を使う

 

ロルフィング・10シリーズの4回目のセッションで、骨盤底や脚(太もも)の内側に働きかけます。

身体のさまざまな部位の中でも、特に身体意識がなくなりやすいところではないかと思います。

 

「これらの部分に注意を向けることがなかった」

「初めて考えた」

このような感想を話される方はとても多いです。

 

「内股の筋肉(内転筋)を使って歩きたいけど、上手く使えない」

「骨盤底筋を使えているのかどうか分からない」

運動をしている方であれば、このように悩まれていることもよくあります。

 

これまで、考えることも、注意を向けることもなかった部分。

または、どうやって使っていいのか分からず、悩んでいたところ。

 

それらは、より良い変化のための、大きな可能性を秘めているところだと言えます。

骨盤底や太ももの内側はそのような部分になりやすいです。

 

10シリーズの13回目が、この4回目の骨盤底、内腿へのワークへの準備となっています。

地ならしのようなことができているので、このような深い部分に働きかけた時にも、変化が継続しやすいのです。

 

よく分からなかったところを、少しだけ活性化させてみましょう。

脚の内側、骨盤底を使った歩き方、立ち方を体感してみませんか。

 

「思っていたのと違っていた」

「頑張って使おうとしなくても、そこが使えているのが分かる」

多くの方と同じように、そんな感想を持たれるのではないかと思います。

 

これは、身体にとって、とても大きな意味があります。

それを身体で理解して頂けると思うのです。

 

Less is better 〜 少ない方が良い

 

ロルファーとしての年数を重ねるうちに、腑に落ちてくる言葉があります。

以前の講義で聞いた内容や、昔読んだ本の中の言葉だったりします。

 

そのうちの一つが、ある講師の方の言葉です。

Less is better 少ない方が良い」

 

セッションにおいて、少ないくらいが良い。

多過ぎるのは、良くない。

そういう意味での言葉だったと記憶しています。

 

「なるほど」と思って聞いていましたが、もっと「なるほど」となってきました。

ロルフィングのセッションに限った話ではないなと分かってきたからです。

 

なんとなく、たくさんの方が良いと思いがちな自分がいます。

しっかりと変化を感じたい。

もっと良くしたい。

できるだけ、伸ばしたい。

より大きく変化したい。

なるべく早く、はっきりと、自分の思う結果を手にしたい。

 

そのような思いが、全体のバランスや調和という点からは、望ましくない結果になることが多いなと感じるようになってきました。

自分自身で身体をケアする時や、日常生活において、もちろんセッション中でも、それを実感します。

 

自分では良かれと思い、頑張ってみたことが、身体に負担をかけ過ぎてしまう。

結果として、バランスを崩し、身体を痛めてしまう。

そんなことになるようです。

 

だから、その時の自分の感覚では少ないと感じる。

または、大した変化だとは思えない。

それくらいの感覚の中で、落ち着いて進めていくことが、実はスムーズな変化に大切なのではないかと思うようになりました。

 

「自分には分からないだけで、それが適度な変化の量なのだろうな」

そう思うようにしてみると、少しずつ、感覚もより細やかになっていき、それが少ない訳ではないと理解できるようになっていきます。

 

自分には、少ししか変化していない、と見えている。

でも本当は、「少ししか」ではなく「適量」かもしれない。

 

そんな観点を少し試してみませんか。

変化への入り口が、少し見えてくると思います。

 

「少し」が「少し」では無いと分かってきたこと。

それが、ロルフィングの経験を重ねてきた中で、大きく変化してきたことの一つです。

 

ハードルを下げたところから

 

「仕事中や、日常の生活を送っている時、緊張しやすく肩の力が抜けない」

「思っているように動けない」

そういった悩みを抱えている方は多いです。

 

はじめは、ハードルを下げてみる。

無理なくできるような環境で、少しだけ成功してみる。

はじめの一歩としては、それで十分だと思います。

 

少しづつ、ハードルが上がっても出来るようになるでしょう。

忙しい日常生活で、やることを沢山抱えて、時間に追われている。

それは、ハードルが高くなった状態だと言えるでしょう。

 

そんな時、肩に力が入り、疲れてしまう。

よくあることだと思います。

 

ただ、ハードルが低い時には、話が変わってきます。

ロルフィングのセッションでは、ハードルが下がった状態になります。

そこでは、肩の力が入っていない自分に出会う確率がぐっと上がります。

 

まず、セッションに来て頂くので、いつもの場所ではないですね。

それだけでも、気が散ることなく、身体の感覚に集中しやすくなるでしょう。

 

また、横になった姿勢は、身体に入る力を減らすことができます。

姿勢を維持するため、身体に固くなる部分がありますが、そこが緩んでいきます。

 

そして、ロルファーが、手で身体に触れます。

人の手で触れられることで、身体は変化していきます。

身体が柔らかくなり、落ち着いてきます。

 

それに加えて、触れながら声をかけて、意識を向けるポイントをお知らせします。

自分だけで身体に注意をむけ、働きかけるよりもやり易くなります。

 

このように、緊張がとけやすい条件が揃ってくると、普段とは違う身体に出会い始めます。

ハードルが低い時に、楽な身体を感じる経験をしてみるのです。

 

まずは、ロルフィングのセッション中だけでもいいので、心地の良い身体を体感してみる。

これが大きな一歩になります。

それを繰り返すうちに、徐々にハードルが上がっても楽な時が出てきます。

 

そして、忙しい日常の生活の中でも、肩の力を入れないで過ごすことができる。

楽に歩くことができる。

落ち着いて、心地よく感じていられる。

 

そうなっているのが感じられる時が来ると思います。

多くの方々が、そのように変化されていったのと同じように。

 

身体の側面を思い出す

 

人の身体には、身体意識がなくなりやすい部分があるようです。

「身体がある」という感覚が薄くなるところです。

 

そういう部分に身体意識が戻ってくると、とても楽になり、新しい動きが可能になることが多いです。

身体の側面は、そんなところの一つだと言えるでしょう。

 

側面があることは、皆さんご存知だと思います。

ただ、その感覚があるでしょうか?

 

ロルフィングのセッションでは、3回目で身体の側面に働きかけます。

「身体の横を意識したことがなかった」

「ここには感覚がなかった」

セッション後に、そんな感想をよくお聞きします。

 

体の側面が伸びやかになると、肋骨の横の部分にも動きが出て、呼吸が楽になります。

また、骨盤や股関節の動きも良くなってきます。

それまでとは違う姿勢になり、違う動きが現れてきます。

 

ロルフィングin京都では、そういった変化を少しずつ確認して頂きながら、セッションを進めています。

繰り返し練習することで、どなたにも違いが感じられるようになるでしょう。

 

そうやって気づきを高め、違いが分かるようになることには、とても大きな意味があります。

自分で、より良い方を選択し、身体を変えていくことが可能になるからです。

 

自分自身で、身体をケアしながら、楽な身体で毎日を過ごせるようになること。

これが、ロルフィングの大きな目標の一つです。

 

身体の側面を思い出すこともまた、その目標に近づくための大きな手がかりとなります。

「身体の横がある」とき、どんな感じの身体になるか、体験してみませんか。

 

パズルのピースを増やす

 

ある動きが思うようにできない時。

または、良い姿勢が楽にとれない時。

そんな時は、何かが足りていないと考えることができます。

 

それは、必要なピースが揃っていないため、うまく絵が完成しないパズルと似ています。

今、自分が持っている身体の感覚を組み合わせても、スムーズに動けない。

楽な姿勢が見つからない。

そんな時は、パズルのピースを増やしてみてはいかがでしょうか。

 

ある人は足に、身体感覚の失われた部分があるでしょう。

また、ある人にとっては、骨盤の内部感覚が失われていたピースだったりします。

いずれにせよ、今の自分の身体感覚の中から消えている部分にあたります。

 

ロルフィングin京都では、失われていたパズルのピースを取り戻していくような作業を心がけています。

 

身体に注意を払い、身体感覚を高くすること。

解剖学的な画像を見て、身体への思い違いに気づくこと。

普段とは、違う動きをしてみること。

これらは、パズルのピースを取り戻していく有効な方法になります。

 

身体感覚が取り戻されることで、無理なく絵が作れるようになるでしょう。

そして、少ないピースで絵を完成させようとして、身体に無理をさせてきたことも感じられるようになります。

何かが少し加わっただけで楽になり、大きく変化する可能性があるのです。

 

継続する不調や痛みがある時、それ以外のところに何か手がかりを見ようとしてみる。

今あるものを増やすだけでなく、ないと思っていたものを思い出してみる。

それが、長い間変わらなかったことを変える手がかりになるでしょう。

 

必要なパズルのピースが揃った時、無理なく、自然に、楽な動きと良い姿勢が現れてきます。

 

全体で一つとしての身体

 

「身体が全体で一つのものとして動いている」

当たり前のことですが、改めて意識するだけの意味があると思います。

 

ほとんどの方が、言葉では、その意味が分かるでしょう。

ただ「それを感じているか」となると、話が違ってくるのではないでしょうか。

 

身体がひとつながりだと感じられるとき、それを感じていない時とは別の感覚に包まれます。

全体で動くほど、身体の機能はより良く発揮されるのです。

 

ロルフィングでは「全体性」という視点を、特に重要だと考えています。

身体は、全体で一つのものとして機能する。

だから、ある部分の問題は、部分の問題とは片付けられない。

そういう視点です。

 

ロルフィングの内容の一つが「筋膜」のバランスを整えることです。

筋膜は、身体全体に広がり、さまざまなものを包み、それらを一つにつなぎ合わせているものです。

この筋膜の存在を知ると、身体が具体的に、ひとつながりだということがイメージしやすくなります。

ある筋膜の部分が固くなると、程度の差はあれ、筋膜全体に影響があるのです。

 

また、姿勢の改善を考える時、身体全体での良いバランスが必要になります。

例えば、足に十分な安定や支えがない時、上半身はバランスをとるために緊張します。

それが理由で肩に力が入ってしまう。

そうなると、肩だけの問題だとは言えなくなりますね。

 

そして、心と身体のつながりという視点も大切です。

不安や怖さがある時、身体が固くなるのは皆さん経験があるでしょう。

心も、身体も含めて、全体で一つの存在だということ。

それらは影響し合うものなのです。

 

「身体がつながっているのが分かる」

「知っていたはずだけど、こんな風に感じたことはなかった」

「身体がバラバラではないと感じる」

「意識や心の状態で、身体が変わるのが感じられた」

ロルフィングのセッションで、よく聞かれる感想です。

 

筋膜のバランスを整え、身体の感覚への気付きを高め、こころの状態にも目を向けてみること。

ロルフィングin京都では、そういった時間を大切にしています。

 

それらを繰り返していくと、全体で一つとして動く身体が少しずつ分かってきます。

変わるごとに、ひとつながりだと感じてなかった自分が見えてきます。

そして、つながりが増えるほど、楽に動ける身体に出会います。

 

部分を集めた身体から、つながりと調和のある身体へ。

それは、自分では知らなかった、本来の身体との出会いになります。

 

風通しの良い身体

 

「風通しが良い感じになった」

「すっとした」

「身体が透明になったように感じる」

「身体の境界がぼやけている」

 

ロルフィングのセッションで、身体が変化した後の、多くの方に共通する感想です。

 

「身体があるけど、ない感じ」

「輪郭がぼんやりしている」

「身体がふわっとして、広がっている」

「身体が軽くなった」

 

これらもまた、多くの方が感じられる感覚です。

そして「だから楽だ」とコメントされます。

 

ロルフィングのセッションで、このような、普段とは違う身体感覚を体験して頂けることが多いです。

そして、それが変化への手がかりとなるのです。

 

このように感じる身体で生きたらどうなるか?

身体の痛みや硬さ、しんどさはどうなるか?

姿勢はどう改善されるのか?

 

身体の持つ、新たな可能性をみてみませんか。