柔らかく安定した足

 

ロルフィング10シリーズの2回目のセッションで扱う足。

初期の頃は、1回目に行われていたとのことです。

身体全体のバランスを考えるロルフィングで、土台となる足はとても重要視されています。

 

足の機能が回復し、身体の重さが足から地面にスムーズに伝わるようになると、身体は安定します。

そうなると、バランスを保つために硬くなっていた肩や腰などの筋肉の緊張が和らぐため、痛みの改善にもつながります。

 

また、呼吸も深くなり、落ち着いてきます。

「地に足がついた」状態ですね。

 

足首を捻挫しやすい。

靴底の減りが偏っている。

足が冷える。

O脚である。

土踏まずのアーチがない。

足首がかたい。

いずれも、身体全体のつながりの感覚が薄れ、足本来の機能が発揮されていない状態だと言えます。

 

足の仕組みを知り、これまでとは違う視点を持つこと。

足が土台としての柔軟性と安定性を取り戻すように働きかけ、身体全体と調和して機能するようにつなげること。

それらをロルフィングセッションで行い、これまで眠っていた足の機能が目覚めるように促します。

 

足の中にクッションが入った感じ。

足の中の小さな骨が、それぞれ動いているのを感じられる。

しっかり立てている。

足が床をつかむのが分かる。

歩く時、つま先を使えるようになり、膝や股関節が伸びるのを感じる。

足首の関節の動いているのが分かる。

いつまでも立っていられそう。

 

足のセッションの後、このような感想を頂くことが多いです。

 

柔らかくて、それでいて、しっかりしているという感覚の組み合わせ。

足に力を入れ続けていると、出会えない感覚だと思います。

 

安定と固定は違います。

免震構造のある建物のイメージが良いでしょうか。

さまざまな動きがあるから、揺れに対応でき、倒れないのです。

 

4/28(日)の体験会は、足をテーマにしています。

足の理解を深めつつ、ロルフィングの基本的な考えを体感する入り口になると思います。

まだ出会ったことのない足と身体の機能を楽しんでみて下さい。

 

4/28(日) 足をテーマとしたロルフィング体験会

会場:アスニー山科・和室

時間:13時15分〜15時45分 (受付12時50分〜)

参加費:3,000円

 

個人セッションで行うロルフィングそのもの(10シリーズ)ではないのですが、ロルフィングを知る機会としてご活用下さい。

2人ペアとなり、軽く身体に触れてもらう手を助けとして、身体に意識を向ける練習をします。

ロルフィングがお役に立ちそうな方など、お誘い合わせの上でご参加頂けたら嬉しいです。

メール、公式LINEアカウント、Instagramなどからお申し込み下さい。

 

公式LINEアカウントhttps://lin.ee/LsjHxLf

Instagram https://www.instagram.com/rolfing_in_kyoto?igsh=MWp4MmhvNXllZ3F5Yw%3D%3D&utm_source=qr

 

今後のアスニー山科での体験会日程とテーマ

5/26(日)肩

6/22(土)膝

7/27(土)股関節

8/31(土)骨盤

9/29(日)手・腕・肘

10/27(日)背骨

11月以降の予定は決まり次第お知らせします。

 

深い呼吸を手にするために

 

深い呼吸とは、大きく呼吸しているということだけではありません。

それが起きている時、楽な感じや、緊張が和らぎ、ほっとする感じ、解放される感覚などが伴っているでしょう。

深い呼吸は、心身の健康にとって欠かせないものです。

 

3/24の体験会でも、個人セッション同様に、呼吸運動の中心となる横隔膜のはたらきを理解することから始めます。

肺や肋骨、背骨との関係も含めた解剖学のイラストや画像を見ることで、横隔膜がどこにあって、どのように動いているものなのかがイメージできるようになると思います。

 

こういったイメージを浮かべながら練習するだけでも、呼吸が変わり始めます。

イメージや情報を修正すると、身体が変わっていくのです。

 

また、深い呼吸をするためには、リラックスしていることが必要となります。

緊張して身体を固くしている習慣に気づき、それらを手放していく練習も、深い呼吸を手にするために欠かせない大切なことです。

これも、繰り返し練習することで上達していきます。

 

ロルフィングの個人セッションや体験会の良さは、他者の手や視点に助けられることです。

1人で練習するよりも変化しやすいし、やはり楽です。

 

そして、良かれと思って続けていた方法や、無自覚だった癖から解放されること。

これが、本当に大きな一歩になります。

今の自分の目には見えないことがあり、自分のこれまでの方法だけでは出来ないことがあります。

 

深い呼吸が起き、穏やかさや解放感を味わっている時、姿勢や動きが良くなっていることにも気づかれることでしょう。

それを、ご自身の身体で感じ、納得してみて下さい。

 

3月24日(日)   深い呼吸をテーマとしたロルフィング®︎体験会

会場:アスニー山科・和室

時間:13時15分〜15時45分

           (受付12時50分〜)

参加費:3,000円

 

お申し込みは、LINE、インスタグラム、メールやお電話からお願いします。

今後のアスニー山科での体験会は2ヶ月に1回開催予定です。

5月26日(日)テーマは「足」

7月27日(土)テーマは「骨盤」

9月、11月にも開催予定です。

皆さんのお申し込みをお待ちしています。

 

公式LINEアカウント

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インスタグラム アカウント 

https://www.instagram.com/rolfing_in_kyoto?igsh=MWp4MmhvNXllZ3F5Yw%3D%3D&utm_source=qr

 

12/19体験会@山科

 

1219日、アスニー山科で体験会を開催しました。

「ロルフィングが良いと思っているが、上手く説明できない。身体で体感してもらう機会があれば伝わるのではないか」

そう言われる方々が、ご友人たちに声をかけて下さりました。

その他には、10月の滋賀ワークショップでの感覚を思い出したいという方々、2日前にロルフィングを知り、興味を持たれた方などが参加して下さりました。

 

今回のような体験会は、やはりロルフィングの個人セッションとは違うものなので、同じレベルの変化にはならないのですが、ロルフィングで使う方法や仕組みの一端を知って頂くのには良い機会です。

身体に意識を向け、感覚に耳を傾ける練習の機会としても。

 

歩いてみて、身体を感じてみて、現在の状態を把握する。

そして横になり、ペアの方の手を頼りに、身体に意識を向け、新しいイメージを選択したり、これまでとは違う感じ方を選択してみる。

それからまた、歩いてみて、どう違うのかを感じてみる。

役割を交代しながら、それを繰り返しました。

 

見るからに背が高くなった方。

肩の力が抜けた方。

呼吸が楽になった方。

こういった方法でも身体が変わることに不思議さを覚えた方。

さまざまな体感や気づきがあったようです。

 

触れられているだけでも身体が変わっていくこと。

イメージや意識を変えるだけでも身体が変わっていくこと。

その方なりの感覚で体感して頂けたと思います。

 

ペアワークでは、相手の身体に触れている手が、だんだんと身体に馴染んでいくのが分かったり、相手の身体の硬さがなくなっていく変化に気付けた方が多かったようです。

個人セッションを長年受けられている方々にとっては、普段のセッションで、ご自身の身体にどんなことが起きているのかを客観的に理解し、僕がどんなことを感じながらワークしていたのかを体感して頂く良い機会だったのではないかと思います。

 

また、お互いに感覚を伝え合うことには、自分にはなかった視点を得られる良さがあります。

自分では変わった気がしなくても、ペアの方に左右が違って見えるくらい変わったことや、歩き方が変化していることを指摘してもらうことで、そうだったのかと驚かれる方も多いです。

 

自分の感覚が当てにならない場合もある。

今の自分には、感じられない変化がある。

とても大事な気づきだと思います。

それが、癖であり、習慣なのです。

 

個人セッションでも同じですが、変化に気付けるようになるまでに、少し時間や回数が必要な場合があります。

それでも、ある時、自然と分かるようになり、どんどん深まっていきます。

 

言葉で知ることと、それを体感してみることには大きな差があります。

そして、それを積み重ねることでしか見えてこないものがあるのです。

何とか、こういった方法に含まれている可能性や重要性に気づいて頂きたいなという思いがあります。

どなたでも、その気になりさえすれば変化が始まるので。

 

楽な在り方や、より良いイメージを選択をすることは、練習を繰り返していくことで上達します。

少しづつだとしても着実に習慣を変え、身体を変えていく力があるため、一度でもやってみることには大きな意味がありますし、回を重ねていけば、なおさら良いです。

 

そして、習慣の力は強いので、忘れたら思い出し、なるべく良い選択をする時間を長くすることは、とても大切なことです。

それができれば、変化はより深まり、継続します。

 

ぜひ、ご自身でそんな機会を作ってみたり、ロルフィングのセッションやワークショップを通して、経験を重ねてみて下さい。

変化する可能性が、当然のように見えてくるはずです。

 

次回は114()に同じくアスニー山科で体験会を開催します。皆さんのご参加お待ちしています。

 

心の中の風景

 

心の中にどのようなイメージが広がっているのか。

どんな景色が広がっているのか。

 

それは、気分や身体感覚、そして姿勢や動き方にも影響を与えます。

その仕組みを使いながら、ロルフィングのセッションを行うことがあります。

 

来て下さる方々には、山や森など自然を好む方が多く、僕も好きなので、その話題を楽しんだりします。

そんな方々には、セッション中に、山や森の中を歩いている時のイメージを持ち、その気分を味わってもらうのです。

 

その景色やイメージが浮かび、その気分になると、身体が変化します。

呼吸が楽になり、緊張が和らぐのも分かると思います。

 

また、良い姿勢になったり、歩くのが楽になったりするのが感じられます。

身体の中心が伸びていくのを感じられることもあるでしょう。

 

うまくイメージができるようになるまで、練習が必要になるかもしれません。

その景色を思い浮かべようと頑張ってしまい、身体に力が入ってしまうことがあるからです。

 

そういった場合には、セッションの中で、さじ加減を練習していきます。

無意識に入ってしまう力を減らしながら、穏やかにイメージするような感じです。

外からは違いが分かるので、やり取りを繰り返しながら、コツを掴んでもらいます。

 

「セッションの後、しばらくは、その景色を思うと、その気分になれて、身体が楽になっていたのに、だんだんそのイメージが浮かばなくなってきた」

よくお聞きするコメントです。

 

心身の調子によって、スムーズにできたり、できなかったりします。

同じようにイメージしているつもりでも、そうではないのですね。

それなりの心身のコンディションでないと、うまく思い描き、感じられないようです。

 

それでも、ロルフィングのセッションなどで身体のバランスが良くなり、コンディションが上がっていくことで、だんだんとやり易くなるでしょう。

また、繰り返し練習していくと、どんな感覚になれば良いのかが分かりやすくなっていきます。

 

これまで使ってなかった回路は、活性化する必要があるのですね。

何でも同じですが、練習した分だけ上達します。

 

そして、気分良く、楽にいられる時は、山や森を歩くようなイメージを浮かべ、その気分を味わうのが易しいことも分かるはずです。

すでに、そうなっていたことが分かると言えるかもしれません。

相互関係があることを実感できるでしょう。

 

心の中にどんなイメージが浮かんでいるのか。

どのような景色が広がっているのか。

その風景には、心地の良い身体で生きるためのヒントが隠されているのです。

 

「呼吸しながら、歩ける」

 

ロルフィングのセッション後に、よくお聞きするのが、この言葉です。

呼吸しながら、楽に歩いているご自身に気づき、こんな感想を述べられるのです。

 

そして、これまでが、どんな状態だったのかに気づき始めるのです。

息をとめて歩いていた気がする、と。

 

もちろん、私たちは、呼吸をしながら歩いています。

ただ、楽に、呼吸しながら歩けるようになった時には、本当は楽ではなかったようだと分かるのですね。

 

そして、自分の中にある緊張感に気づき始めます。

自覚せず、身体を固くする習慣にも。

それは、長く続いていた緊張を和らげることを助け、さまざまな問題の解決につながることでしょう。

 

重力と調和し、良い姿勢で立ち、楽に歩ける身体になると、深い呼吸ができるようになります。

また、緊張して心身が固くなった時、落ち着きを取り戻すと、楽な呼吸に戻れるようになります。

そのような心身になるお手伝いをするのが、ロルフィングのセッションです。

 

本来の、楽な身体に出会うために、ぜひロルフィングを使ってみて下さい。

せっかく備わっている機能ですから、十分に使い、伸ばしていきたいですね。

 

ご自身の力に気づき、楽に、深く息をしながら過ごせる1年となりますように。

本年もよろしくお願いします。

 

広さをみる、感じる

 

視線を遮るものが無く、遠くまで見えるような場所にいる時。

身体にも、心にも、広がりを感じることでしょう。

 

狭いところで、近くを見続けている時。

窮屈さを感じていることに気づくのではないでしょうか。

 

心身にとって、大きな違いが生まれています。

 

時々、広い場所に出かけてみる。

または、休憩時間に、広さを感じられる瞬間を持ってみる。

 

そうやって、ひと息ついてみる機会を作ってみること。

シンプルですが、心身のリセットにかなり有効だと思います。

 

そして、深い呼吸ができる時。

良い姿勢で歩けている時。

または、気分が晴れやかな時。

 

そういう時は、心の中にも広々とした景色がみえている。

広大な景色の中にいる心地良さを感じられている。

そんなことが、分かってくるかもしれません。

 

心の中で、広々とした景色をみてみること。

広大さを感じたり、その心地良さを思い出してみること。

 

それを練習してみるのも、おすすめの方法です。

慣れてくると、心身が心地良く変化するのを感じられると思います。

 

状態が変わると、必要なことも変わる

 

身体のある部分が変化し、より良い動きが可能になったとします。

その場合、それが安定して続くためには、他の部分もまた、それに対応できるように変わる必要があります。

身体は、全体で一つとして機能するからです。

 

どこかが変われば、他の部分にも違いが起き始めます。

程度の違いはありますが。

ロルフィングでは、そういった全体のつながりを考え、調和を保ちながら変化が続くように進めていきます。

 

身体の変化に伴い、これまで上手く出来なかったことができるようになるでしょう。

反対に、これまでと同じやり方では、上手くいかないことが出てくる可能性もあります。

条件が変わっているからです。

 

スムーズに変化していくためには、これまでと同じ方法を、反射的に繰り返さないことが大切になります。

それは、もう必要なくなっている場合があるからです。

 

まずは、注意を払い、観察し、今の状態に気づいてみるのがスタートです。

すると、これまでとは違う感覚が、身体の中に感じられるようになると思います。

 

例えば、力を入れないと出来なかった動きが、楽に、スムーズに出来るのに気づきます。

あるいは、胸を張ろうと力まなくても、良い姿勢になっているのが分かります。

 

そこで、これまでは、無自覚に何かをやっていたことに、ようやく気づきます。

そして、それまでは必要だったことを、やめることができるのです。

 

これまでのようにしなくても大丈夫。

同じことを繰り返していかない選択肢もある。

 

そんな実感は、心地よい感覚とともに、大きな解放感へとつながっていくことでしょう。

 

機能と構造

 

本来の機能を発揮し、楽に、快適に動ける時の身体。

ロルフィングでは、それを「重力と調和した身体」であると説明します。

 

例えば、棒を支えるような時、垂直に立てる方が斜めにするよりも楽ですね。

また、家の場合を考えてみると、柱は垂直で、床面などは水平だと安定します。

 

身体にも、楽に動け、同時に安定もあるような姿勢、バランスがあるのではないか。

重力に対して最適な、身体の各部分の位置関係、並び方があるのではないか。

それを手にしてみましょう、という視点がロルフィングの特徴です。

 

ロルフィングは、正式には「Structural Integration 」という名称です。

直訳すると「構造の統合」といった言葉になるでしょうか。

 

身体を構成する、さまざまな部分の関係性を考え、つながりやまとまり、位置関係を考える。

全体としてのまとまりを手にしていく。

そういう視点を表しています。

 

良い動き(機能)には、それに見合った、身体の各部分の位置関係、つながり(構造)が必要です。

身体の状態が、どのように動けるのかを決める要素になるからです。

 

一方で、いわゆる良い姿勢、良いバランスの身体(構造)であるには、それに見合う身体の動き方、習慣(機能)が必要です。

日常生活でどのように動いているかが、姿勢や身体のバランスを決める要素になるからです。

 

コインの裏表のようなものだと言えますね。

お互いが影響を与え合うこと、その理解が大切だと思います。

 

ロルフィングでは、その両面に注意を払ってセッションを進めます。

実際に、この2つは、言葉で考えるように分かれてもいないですね。

全体で一つなのです。

 

パズルのピースを増やす

 

ある動きが思うようにできない時。

または、良い姿勢が楽にとれない時。

そんな時は、何かが足りていないと考えることができます。

 

それは、必要なピースが揃っていないため、うまく絵が完成しないパズルと似ています。

今、自分が持っている身体の感覚を組み合わせても、スムーズに動けない。

楽な姿勢が見つからない。

そんな時は、パズルのピースを増やしてみてはいかがでしょうか。

 

ある人は足に、身体感覚の失われた部分があるでしょう。

また、ある人にとっては、骨盤の内部感覚が失われていたピースだったりします。

いずれにせよ、今の自分の身体感覚の中から消えている部分にあたります。

 

ロルフィングin京都では、失われていたパズルのピースを取り戻していくような作業を心がけています。

 

身体に注意を払い、身体感覚を高くすること。

解剖学的な画像を見て、身体への思い違いに気づくこと。

普段とは、違う動きをしてみること。

これらは、パズルのピースを取り戻していく有効な方法になります。

 

身体感覚が取り戻されることで、無理なく絵が作れるようになるでしょう。

そして、少ないピースで絵を完成させようとして、身体に無理をさせてきたことも感じられるようになります。

何かが少し加わっただけで楽になり、大きく変化する可能性があるのです。

 

継続する不調や痛みがある時、それ以外のところに何か手がかりを見ようとしてみる。

今あるものを増やすだけでなく、ないと思っていたものを思い出してみる。

それが、長い間変わらなかったことを変える手がかりになるでしょう。

 

必要なパズルのピースが揃った時、無理なく、自然に、楽な動きと良い姿勢が現れてきます。

 

良い姿勢とは?

 

姿勢が悪いと周りから指摘され、気にしている。

また、肩凝り、腰痛、頭痛の原因であると思われる姿勢をなんとかしたい。

そのように、姿勢に悩み、ロルフィングを受けてみようと思われる方は多いです。

僕もそのうちの一人でした。

どうやっても思うような姿勢になれないことに疲れきっていました。

 

しかし、姿勢を考える時、「良い姿勢とはどのようなものか?」という、なんとなく分かっているようで、実はよく分かってない問題が出てきます。

何をもって良い姿勢とするのか。

顎を引いていることか、背中がまっすぐに伸びていることか、肩を下げ、胸をはっていることなのか…

形の上では、様々な表現方法があると思います。

僕もロルフィングの視点を持つまでは、姿勢を形のことだと考えていました。

ここに変化の手がかりがあります。

 

ロルフィングでは、「良い姿勢の時、身体は重力と調和している」と考えています。

常に身体が対応し続けている、この「重力」との関係から姿勢を考えてみることが、ロルフィングの大きな特徴なのです。

 

重力と調和したバランスになっていくと、身体は無理な力を使わず、楽に動けるようになります。

そんな時、身体は伸びやかになって、いわゆる良い姿勢になっていくのです。

形だけでなく、機能が良いかどうか。これがとても大事なポイントです。

 

そういう理由もあり、ロルフィングセッションにおいては、頭で考える正しさより、身体の感じる楽さ、心地良さを尊重することを心がけています。

皆さんも、立っている時や歩いている時に、スムーズで楽かどうか、良い感じがあるか、心地良さを味わっているかどうかを観察してみて下さい。

 

もしそれが感じられてないとすると、重力と調和した、自然な動きではない可能性があります。

楽であるということは、わざと力を抜いてしまうことではありません。

身体のバランスが良くなり、重力と調和すると、安定が生まれ、力まなくてもよい状態が現れるのです。

 

健康でありたいという思いから、良い姿勢になろうと考える方が多いと思います。

しかし、「正しい姿勢、良い姿勢になりたい」と考え、頑張ることが身体を固くしてしまい、健康で心地よい身体になるという、本来の目的から離れる結果を引き起こしている場合がよくあります。

以前の僕が、形だけの良い姿勢にこだわり、苦しくなっていても、「もっと頑張って良くならなければ」「正しい姿勢を早く手に入れなければ」と思い詰めて、心身の調子を崩してしまったように。

 

良い姿勢の時は、身体は楽に、効率よく動いている。

動きやすく、楽な身体の時、伸びやかになり、姿勢が良くなっていく。

身体には、そんな仕組みがあるようです。

 

自分の身体で感じてみないと、人によっては、とても共存するとは思えない、納得しにくい内容だと思います。

頭でっかちだった僕の心身も、なかなか納得してくれませんでした。

少しづつ変化していくと、それが感じられるようになります。

そして、僕に限らず、ロルフィングを重ねる皆さんもまた、同じように変化され、納得されていくのを、日々目の当たりにしています。

 

「楽に、心地良さを感じながら生きていても大丈夫」という安心感。

「いつも頑張っていないと姿勢が悪くなってしまうわけではない」という解放感。

これがロルフィングで体感してもらいたいと願っていることです。