ワークショップ@滋賀の感想

 

「こんなに深い呼吸ができたのは初めて」

「身体が軽くなった」

「手を置いているだけで、これほどの変化があるなんて不思議」

「初めての感覚」

「腰痛(肩こり)が、とても楽になった」

「言葉にできない不思議な体験だった」

「当日は昼からも身体が動きやすく気持ちいい1日を過ごせた」

「こんなに自分の身体を意識したのは初めて」

 

先日の滋賀・大津でのワークショップに参加された方々から、上記のような感想を頂きました。

 

多くの方にとって、ほとんど馴染みのない方法だったと思います。

それでも皆さん、分からないなりに、落ち着いてトライして下さりました。

 

ほんの少しのことで身体が変わる。

それを体感して頂けたようで良かったなと思っています。

 

僕自身が、慢性的な痛みや緊張感から解放される過程で、特に役に立ったこと。

ロルフィングを通して、それをお伝えできると良いなという思いがあります。

 

ほんの少し、視点を変えたり、感じ方を変えたり、意識を変えたりするだけのことが、大きな違いにつながっていく。

そんな方法を、少しでも多くの方と共有し、心地よく生きる人が増えるなら、とても嬉しいことです。

 

今、手の届く感覚の中に、ちゃんと変化への入り口があります。

それを体験し、日常生活の中で、ご自身の身体で納得していって下さい。

 

滋賀・大津でのワークショップ

 

久しぶりのワークショップを、初めての滋賀で開催しました。

会場は大津市の勤労福祉センターです。

 

今回は、滋賀でフィットネスのインストラクターをされているお二人が、声をかけて下さった25名の方にご参加頂きました。

 

身体の感覚に目を向け、変化に気づくこと。

感じ方やイメージが変化すると、実際に身体にも変化が現れること。

落ち着きを取り戻し、楽に呼吸する身体になると、姿勢や動きが良くなっていくこと。

 

そういったことを、実際に身体で感じ、体験する機会にして頂きたいなと思っていました。

僕自身が、長く続いていた身体の痛みや緊張の改善に、大きく役立ったと感じているからです。

 

「なんとかなるのかもしれない」

「こんな少しのことだけでも身体は変わる」

「何かが少し変わるだけで、どうしてもできなかったことが、すんなりできることがある」

 

そんなことを感じ、今、手の届く感覚の中に、変わるための手がかりがあるようだと安心すること。

それは、身体の深いところにある緊張を解くための、大切な一歩になると考えています。

今回の体験が、そのきっかけになれば良いなと思っていました。

 

ワークショップは、2人組みになり、僕の言葉の誘導で進める形です。

受け手の方と、手で身体に触れる方に分かれ、交互に行いました。

 

「歩き方が変わった」

「肩が軽くなった」

「腰が楽になった」

終わった後には、そんな感想を含め、それぞれの方なりの気付きがあったことをお聞きすることができました。

 

初めての皆さんも、身体に意識を向け、感覚に気付くことを上手にされていました。

個人セッションに来て頂いている方々は、ペアワークで触れる側になることで、ご自身で体験されていたことを、新たな視点で捉えることができたようです。

 

琵琶湖が見える素敵な場所で、落ち着きのある皆さんの在り方のおかげで、良い空気感でのワークショップになったなと思います。

個人セッションとは違う感覚があり、僕にも楽しい時間となりました。

ご参加下さった方、ありがとうございました。

 

また近いうちに開催できたらと思っています。

ワークショップに興味のある方、いつでも声をかけて下さい。

 

15年目

 

今日でロルフィングin京都を開業し、15年目に入ります。

これまでロルフィングを受けて頂いた方々、そして今も継続して頂いている方々に改めて感謝する気持ちになります。

皆さんに来て頂くことで、ようやくロルファーとして存在できます。

日々の皆さんとのセッションの積み重ねで今があり、本当にありがたいと感謝しています。

 

2004年の12月、アメリカでトレーニングコースを修了した後、アラスカから来ていたクラスメート達を訪問し、しばらく冬のアラスカを味わってから、日本へ帰国しました。

「私が日本に行ったら、わざと夜中の便で帰るから、その時は送ってもらうわよ」

とクラスメートに軽口をたたかれながら、夜中発の帰国便に合わせて、深夜にアンカレッジの空港に車で送ってもらっていた時のことです。

 

ふと、これからロルフィングを通してお会いする方々が列になって見えたような気がしました。

そうあってほしいという願いが、見えた気にさせたのかもしれませんが。

そんな列のイメージを、雪の中を運転してくれるクラスメートに伝え、「きっとそうだ」と励ましてもらったのが、ついこの間のようにも感じます。

 

これまで出会えたのは、その列のイメージの中にいた方々ではないか、そして、これから新しくお会いできる方々も、その列に並ばれていたのかなと、ふと想像してみたりします。

これから、どんな方とお会いし、どんな変化を見せて頂けるのか、僕自身がどんな新しい感覚に出会えるのか、とても楽しみです。

ロルフィングを受けて、ご自身の心身が持つ大きな可能性に気付き、伸びやかに、穏やかに生きていくお手伝いができると嬉しいです。

 

15年目も、よろしくお願いします。

 

冬の楽しみ~はっさく

 

昨年に続き、四国の農家さんから、はっさくを購入しました。

ロルフィングを学ぶ以前に、ニュージーランドのオーガニックファームで働いた時期があります。

自然に囲まれ、旬の野菜や果物を食べて過ごすという、なんとも心地の良いライフスタイルに惹かれました。

日本に帰国して、自然農や有機農業に触れながら、あの時のような生活ができないかと模索したこともありました。

そんな経緯もあるので、農業を生業としている方を見ると、素敵だなと思います。

 

農作物がよく育つ時、さまざまな条件のバランスが良いことが分かります。

自然の産物である僕らの身体にも、同じことが当てはまると言えるでしょうね。

姿勢良く、楽に動ける健康な時は、さまざまな要素や身体の各部分のバランスが良い状態だと思います。

 

ですから、特定の要素や、ある部分を良くすることに加えて、全体としてのまとまりや調和を考える視点を持っていることが、身体の健康を考える上で大切だと思います。

全体のまとまりをみる、というフィルターがあって、初めて見えてくるものがあるようです。

農作業をしながら、なんとなく感じていたことと、今、ロルフィングをしながら身体について感じていることは、基本的には同じだなと思っています。

 

さて、早速食べてみた、お待ちかねのはっさくは味が濃く、みずみずしく、そして甘みや酸味など、さまざまな要素のバランスが良く、やっぱり美味しいなと嬉しくなりました。

ロルフィングセッションの最中、身体が変化した後に「この感じは言葉では表現できない。どう言っても違う感じがする。」というコメントをお聞きすることが多いです。

 

はっさくのこの味も、やはり言葉では表現できないものですね。

こういう時、言葉とはそういうものだ、と痛感します。

それでも、バランスが良いこと、そして美味しく、食べると嬉しく、満足することは感じられ、分かります。

言葉だけで理解するのとは違う、別の理解の方法があるということですね。

 

だから、言葉で説明できないからといって、分かっていない訳ではないのだと思います。

むしろ、さまざまな要素がちゃんと感じられ、分かっているから言葉で表現できないと言えるのではないでしょうか。

何であれ、言葉のレベルだけでなく全体的に感じることが大事だと、ようやく思えるようになってきました。

そんなことも感じながら、冬の味覚を楽しんでいます。

 

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。

引き続きお目にかかることができる方、それから、今年から新たにお会いできる方、皆さんとのセッションの機会を楽しみにしています。

それぞれの人が、心地よく、本来のその人らしく、自然体で生きていけるようになると、より優しさや思いやりのある社会に変化していくのだろうなと、思います。

日々のセッションが、少しでも、そんな方向に進むきっかけになることを願って。

今年もよろしくお願いします。

 

ロルフィング®10シリーズ

 

ロルフィングを始めたアイダ・ロルフ博士は、ロルフィングのテーマである “重力と調和した身体” になるためのエッセンスを10回のシリーズにまとめ、教え始めました。

これがロルフィングの基本プログラムである “10シリーズ”で、レシピと呼ばれています。

 

僕がロルフィングのトレーニングコースで学んでいる時のインストラクターは、20年近くロルファーとしての経験を持っていました。

その彼が「今回、クラスで教えるために、10シリーズというプログラムを見直してみて、本当に良くできているものだと改めて感じている」と話してくれたことが、印象に残っています。

そして今、その言葉の意味が、以前にも増して、分かるようになってきました。

 

ロルフィング10シリーズの良いところは、10回の連続したセッションを通して、身体全体が重力と調和し、本来の動きを取り戻す力を育てていくことにあります。

傾いてしまった家のドアが開かなくなった時に、ドアだけを直すのではなく、家全体の傾きを直すことが根本的に必要になりますね。

同じように、部分的に起きているように見える問題でも、身体全体のバランスを整える視点を持っていることで、より継続する変化にすることができるのです。

 

例えば、下半身が不安定で、肩に力を入れる姿勢になっている方は、肩をマッサージしてみても、しばらくするとまた固くなり、肩凝りの状態に戻ってしまうことが考えられますね。

もし、肩の変化とともに、下半身のバランスも良くなれば、肩の柔らかい状態は続きやすいでしょう。

身体の全ての部分に同じことが言えます。

 

膝は、足首の影響を受けるし、その逆もあります。股関節は膝と密に関係しているので、どちらの不具合も、お互いに影響を与えることになるでしょう。

ですから、身体の変化のためには、それが受け入れられるような条件を整えながら、身体全体でのバランスやまとまりを大切にする視点が必要になります。

 

10シリーズの1回目のセッションでは、深い呼吸がテーマで、胸郭や横隔膜を解放するような内容で行われます。

それが、2回目以降のセッションでの変化を受け入れやすい身体への助けにもなっています。

 

そして、少し間隔をあけた2回目のセッションでは、足がちゃんと地面に着地するように働きかけます。

足に安定感が増えてくると、身体全体が安定するので、3回目以降の身体の深い部分の解放へ準備ができてくる、という具合です。

連続する10シリーズには、そのような系統立てられた部分に強みがあります。

 

それから、習慣を見直し、身体本来の動きを取り戻すという点から考えても、10回継続することには良さがあります。

様々な習い事をするのと同じですね。回数を重ね、慣れることで上達するからです。

 

楽に呼吸すること、肩を楽にして立つこと、緊張に気付き、ゆるめることなど、初めは難しくても、少しづつ練習し、回数を重ねることで、誰でもできるようになっていきます。

僕自身をはじめ、ロルフィングを受けて下さっている多くの方々がそうであったように。

 

できるだけスムーズに、良い変化が起きるように、皆さんそれぞれの特徴に合わせて、様々な方法、言葉がけを組み合わせながら、お手伝いします。

自分の慣れた視点や感覚ではなく、他者の視点、ロルファーの手があると変化が起きやすく、感じやすいものです。

 

僕自身も、ロルフィングの受け手になる時は、いつも思います。

これは1人だと分からないな、人の手があるとスムーズだな、楽だなと。

ロルファーは触媒のような存在とも言えますね。自分以外だから効果があるのです

 

加えて、日常生活での意識の持ち方、有効なイメージなどをご紹介して、各回の間に練習してもらいます。

次のセッションで、それが役立ったかどうかの確認をしてから、また新しい情報や感覚をご紹介して、次回まで意識して過ごして頂く、という流れになっています。

 

回を重ねるごとに、身体の柔軟性、適応力も増し、身体とのコミュニケーションがスムーズになっていくことが感じられるようになるでしょう。

そうやって、自分の身体と上手にやり取りができる神経回路を育てていくプロセスが、ロルフィング10シリーズです。

各セッションの内容とテーマは、簡単にまとめると以下のようになります。

 

1. 胸部・横隔膜を中心にしたワーク(自由な呼吸)

2. 足を中心としたワーク(身体の支え、地面への適応)

3. 身体の側面へのワーク(身体の奥行き、前後への広がり)

4. 脚の内側,骨盤底へのワーク(身体の中の広がり、支え)

5. 大腰筋を中心としたワーク(腹腔のバランス)

6. 背中側全体へのワーク(背骨全体のつながり)

7. 頭・首を中心としたワーク(頭と首のバランス)

8.9. 身体が全体として機能するよう、つなげていくワーク

10. 全体のバランスを考え、まとめるワーク

 

ロルフィング10シリーズを通して、心地よく生きられる身体を手にして、皆さんが可能性を広げていくお手伝いができると嬉しいです。

まだ試したことのない方法があり、見たことのない自分が存在します。

ぜひ、新しい感覚を味わい、楽しんで下さい。