見ようとしないで、みる

 

身体の感覚に気づくこと。

これには、とても大きな意味があります。

変化していくためには欠かすことのできない要素だと思っています。

そのため、ロルフィングのセッションでは、身体の感覚に目を向けることを、繰り返し練習します。

 

その際に、よくあること。

それは、気づかないうちに、身体が固くなったり、収縮したりすることです。

 

こちらから、身体のある部分に注意を向けるような声かけをします。

そして、受け手の方が、そうすることを考えます。

 

すると、その瞬間、こちら側からは、身体が緊張し、収縮していくのを感じることが多いのです。

無意識に、力が入ったり、頑張ったりという反応が起きているのですね。

 

そんな時に、よく使う言葉があります。

それが、「見ようとしないで、みてください」というものです。

 

しっかりと目で見ようとする。

はっきり見ようとする。

 

そんなイメージで身体の感覚を見に行くと、緊張や収縮が起きやすい印象があります。

そうならないようにできないか、という意図が、この言葉にはあります。

 

見ようとする思いが強くなっていることに気づいて、落ち着いてみる。

見ようとしないで、注意を向けてみる。

すると、身体の緊張が緩み、呼吸が深くなってきます。

 

外から観察している側からは、その変化がすぐに感じられます。

特に、目や眉間、のどの辺りの緊張が和らぐような感じがあります。

 

初めうちは、緊張や収縮が起きているとは感じられないことがほとんどです。

気づいていないので、無自覚に繰り返している習慣なのですね。

 

ロルフィングのセッションでは、そうなった瞬間と、それが和らぐ瞬間をお伝えし、自覚できるようになる練習を繰り返します。

すると、ある時から、その違いが分かるようになってきます。

そこで、自分に起きていたことを理解できるようになるのです。

 

日常生活の中でも同じことが言えます。

何かを見ている時、何かを考えている時、気づかないうちに、心身に緊張が起き、身体が収縮している。

その可能性が高いのです。

 

そういった無自覚だった反応に、自分の身体を通して気づくようになる。

そして、自分自身で繰り返してきた、緊張や収縮を手放していけるようになる。

それが、ロルフィングで得られるものの中でも、特に価値のあることではないかと思います。

 

「見ようとしないで、みる」

その言葉を体感することには、生きやすさを手にする可能性が、含まれている。

そう思っています。