滋賀・大津でのワークショップ

 

久しぶりのワークショップを、初めての滋賀で開催しました。

会場は大津市の勤労福祉センターです。

 

今回は、滋賀でフィットネスのインストラクターをされているお二人が、声をかけて下さった25名の方にご参加頂きました。

 

身体の感覚に目を向け、変化に気づくこと。

感じ方やイメージが変化すると、実際に身体にも変化が現れること。

落ち着きを取り戻し、楽に呼吸する身体になると、姿勢や動きが良くなっていくこと。

 

そういったことを、実際に身体で感じ、体験する機会にして頂きたいなと思っていました。

僕自身が、長く続いていた身体の痛みや緊張の改善に、大きく役立ったと感じているからです。

 

「なんとかなるのかもしれない」

「こんな少しのことだけでも身体は変わる」

「何かが少し変わるだけで、どうしてもできなかったことが、すんなりできることがある」

 

そんなことを感じ、今、手の届く感覚の中に、変わるための手がかりがあるようだと安心すること。

それは、身体の深いところにある緊張を解くための、大切な一歩になると考えています。

今回の体験が、そのきっかけになれば良いなと思っていました。

 

ワークショップは、2人組みになり、僕の言葉の誘導で進める形です。

受け手の方と、手で身体に触れる方に分かれ、交互に行いました。

 

「歩き方が変わった」

「肩が軽くなった」

「腰が楽になった」

終わった後には、そんな感想を含め、それぞれの方なりの気付きがあったことをお聞きすることができました。

 

初めての皆さんも、身体に意識を向け、感覚に気付くことを上手にされていました。

個人セッションに来て頂いている方々は、ペアワークで触れる側になることで、ご自身で体験されていたことを、新たな視点で捉えることができたようです。

 

琵琶湖が見える素敵な場所で、落ち着きのある皆さんの在り方のおかげで、良い空気感でのワークショップになったなと思います。

個人セッションとは違う感覚があり、僕にも楽しい時間となりました。

ご参加下さった方、ありがとうございました。

 

また近いうちに開催できたらと思っています。

ワークショップに興味のある方、いつでも声をかけて下さい。

 

機能と構造

 

本来の機能を発揮し、楽に、快適に動ける時の身体。

ロルフィングでは、それを「重力と調和した身体」であると説明します。

 

例えば、棒を支えるような時、垂直に立てる方が斜めにするよりも楽ですね。

また、家の場合を考えてみると、柱は垂直で、床面などは水平だと安定します。

 

身体にも、楽に動け、同時に安定もあるような姿勢、バランスがあるのではないか。

重力に対して最適な、身体の各部分の位置関係、並び方があるのではないか。

それを手にしてみましょう、という視点がロルフィングの特徴です。

 

ロルフィングは、正式には「Structural Integration 」という名称です。

直訳すると「構造の統合」といった言葉になるでしょうか。

 

身体を構成する、さまざまな部分の関係性を考え、つながりやまとまり、位置関係を考える。

全体としてのまとまりを手にしていく。

そういう視点を表しています。

 

良い動き(機能)には、それに見合った、身体の各部分の位置関係、つながり(構造)が必要です。

身体の状態が、どのように動けるのかを決める要素になるからです。

 

一方で、いわゆる良い姿勢、良いバランスの身体(構造)であるには、それに見合う身体の動き方、習慣(機能)が必要です。

日常生活でどのように動いているかが、姿勢や身体のバランスを決める要素になるからです。

 

コインの裏表のようなものだと言えますね。

お互いが影響を与え合うこと、その理解が大切だと思います。

 

ロルフィングでは、その両面に注意を払ってセッションを進めます。

実際に、この2つは、言葉で考えるように分かれてもいないですね。

全体で一つなのです。

 

無人運転

 

「自動運転のようだ」

「勝手に歩いている」

「歩こうと思っていないのに歩いている」

「歩いているけど、歩いている感じがしない」

「誰かに後ろから押してもらっている感じ」

 

ロルフィングのセッション後に歩いた時、よくお聞きする感想です。

 

「歩くのが楽だ」

「どこまでも歩けそう」

そんな言葉が続きます。

 

普段は、歩こうと思って歩いていた。

ちゃんと手を振って、姿勢よく歩こうと考えていた。

そんなことに気づく方が多いです。

 

あまりにも長く慣れ親しんできた自分の歩いている感覚。

これは、無数にある中の一つなのです。

 

身体のまとまりが良くなり、全身で一つの動きができる時。

考えないで、自然に一歩を出せた時。

普段とは違う歩き方になっているのを感じられると思います。

 

自然体で楽に歩くことは、より良い姿勢や心地よく動く身体へと変化する助けになるでしょう。

それは、自然体で楽な生き方にもつながっていくようです。

それに気づきながら、新たな歩き方で、毎日を過ごしてみませんか。

 

変わったら、分かる

 

アメリカでのロルファー養成トレーニング中のことです。

歩き方や立ち方を見て、どこに緊張があるか、どんなパターンがあるか、などを話し合うボディリーディングの時間がありました。

 

「こんなことが起きている」

「ここがこのように動いている」

 

モデルになったクラスメート達を見ながら、講師が話していきます。

でも、どうしても僕にはそのように見えてきません。

ちゃんと見ようとするのですが、何も分からないのです。

 

クラスの後、落ち込みながら「正直さっぱり分からない」と講師に伝えました。

そして「どうしたら分かるようになるのか」「何か見えるようになる方法はないか」と尋ねました。

 

そこで、講師が言ってくれたのがこの言葉でした。

「あなたの身体が変わったら、分かるようになる」

「それまで待ったらいい」

だから大丈夫だ、と言ってくれたのを覚えています。

 

それから、15年が過ぎた今。

本当にそうだったなと感謝しています。

当時と比べると、歩く姿を見る時、色々なことが感じられるようになっているなと思います。

 

少しずつ、自分の身体が変化し、身体感覚が増えるごとに、人の動きも見えるようになる。

なぜだか違いが分かるようになり、感じられるようになる。

そうやって、少しずつ、見えるものや分かることが増えてきたという感じがしています。

もちろん、今でもそれが継続中ですが。

 

どなたにも同じことが言えると思います。

ロルフィングなどを通して、身体が変化する。

すると、それまではよく分からなかったことが、なぜか分かるようになっていた、と。

 

だから、変わってみて、どう見えるようになるのか、どう感じるようになるのか体験してみる。

変わった後の自分で考えてみる。

そんな姿勢も、場合によっては有効ではないかなと思うのです。

 

変わったら、分かる。

だから、急いで、今すぐ分かろうとしなくていい。

変わった後の、分かる自分になるまで待ってみてもいい。

 

そう思えるようになること自体にも、身体を変える力があるのかもしれない。

変わっていく方々を見ながら、そう思っています。

 

緊張を緩める方法とは?

 

緊張して、身体に力が入っているのが分かる。

「力を抜いて」と指摘されている。

リラックスが大事だとは知っている。

だから、なんとかしようと試みているけど、緊張を解くことができず、力が上手く抜けない。

 

ロルフィングを受けようと思った方が、よく悩んでいると話されることです。

僕自身も、長い間、これを何とか変えられないかと模索してきました。

 

肩の力を抜いて生きられるようになる。

自分自身、そしてロルフィングのセッションを通してお会いしてきた方々の変化から、そうなれると実感しています。

 

力を抜く方法を探すというより、楽な身体で生きる練習をする。

心地よく生きる時間を少しずつ増やしてみる。

そんな方向への進み方があります。

 

動き出す時や、何かに集中したり、ちゃんとしようと考え、頑張っている時。

そんな時に、人は、無意識のうちに身体を硬くすることが多いようです。

その反応に気づいてみましょう。

 

ロルフィングのセッションでは、そのような緊張する反応が起きた時に「何か起きてますよ」とお伝えすることができます。

外から見て、触れている側からは、緊張している状態や、固くなる瞬間が感じられるのです。

 

初めのうちは、ピンとこない方が多いです。

「特に何も感じない」

「力を入れているつもりはない」

ほとんどの方がそう言われます。

 

ポイントは、自分ではその反応に気付いていなかったこと。

だから、扱えなかったのです。

 

ロルフィングのセッションの中で、無意識のうちに繰り返してきた、身体を固くする習慣や反応を、日の当たる場所に出すことができます。

そして、ここに、別の可能性への入り口があります。

 

緊張する反応を選択しないとしたら?

それ以外の可能性があるとしたら?

 

そんな問いかけをしてみます。

ここで、穏やかさや軽やかさを選択してみるのです。

 

その問いかけ方を練習し、慣れてもらうこと。

そして、ご自身にそれができる力が備わっていたと実感してもらうこと。

これが、ロルフィングのセッションで得られる大きな価値だと考えています。

 

緊張を選択しない。

穏やかさを選択する。

この、ささやかな、一見すると内面的な作業が、身体に大きな違いを生んでいきます。

 

毎日が生きやすくなっている。

身体が楽になっている。

穏やかさや晴れやかさを感じている。

いずれ、そんなご自分に出会うことになるでしょう。

 

それを選択しようとすれば、それが見えてくる。

僕らの中には、いつもそんな可能性が広がっているのだと思います。

 

流れを感じている身体

 

「何かが流れているような感じがある」

身体が変化して、楽になり、動きやすくなった時の、多くの方に共通する感想の一つです。

 

川の流れのような感覚。

または、空気か風が流れているような感覚。

身体の柔らかさや軽さを感じている時には、何かが流れているような感覚が浮かんでいることが多いようです。

 

それに対して、痛みがあったり、凝りを感じたり、または上手く動いてくれないと感じる部分がある場合。

そこには、何か滞っているような、詰まっているような感覚があるのではないでしょうか。

 

この感覚の違いを手がかりに、身体に変化を促すことができます。

 

「この辺りに流れるような感覚があったら、どんな感じなのだろうか?」

凝りや詰まり、固さを感じている部分に、そんな問いかけをしてみます。

 

すると、かすかに、流れるような感覚の存在が感じられている。

そんな気がしてくるのではないでしょうか。

 

その、一見気のせいのような感覚に気付いてみること。

それがきっかけとなり、少しずつ身体が変化していくようです。

呼吸が楽になったり、凝りや詰まりが気にならなくなったり。

 

始めのうちは、ご自分だけだと分かりにくいかもしれません。

そんな場合は、ロルフィングのセッションでご一緒に練習してみましょう。

 

どんな感じで問いかけると、どんな感じで変化に気付けるのか。

それを体感して頂けると思います。

その問いかける感覚に慣れていくと、いずれご自分だけでも出来るようになるでしょう。

 

「身体の感じ方や浮かぶイメージが変わる時、動き方が変わり、姿勢も変わる」

僕もそうでしたが、半信半疑の方がほとんどではないでしょうか。

 

そんなことで、身体の形や機能が変わるとは思えないのです。

それでも、体験を繰り返すと、そういう仕組みもあるようだと納得されると思います。

 

ご自分で、内側から、身体に変化を促すことができる可能性。

流れるような感覚のある、心地のよい身体から、それに気づいてみませんか。

 

部分が全体の一部だと思い出せた時

 

ある部分のはたらきは、全体との関係に影響を受けます。

その部分だけでは、その機能を十分に発揮できない、と言えるでしょうか。

 

ある部分の感覚だけがある場合。

そうではなく、全体の一部としての感覚もあり、部分でもあると感じられている場合。

その両者には、大きな違いが生まれるようです。

 

例えば、長い間、腰に痛みを抱えていると、腰の辺りの感覚や意識が高くなりがちです。

結果的に、他の部分や、身体全体への意識が低くなっていることが多いです。

無意識のうちに。

 

すると、腰が全体と調和した動きをしにくい状態になるようです。

そこで、少しづつ、身体全体の中での腰だという感覚を練習してしてみます。

他の部分にも意識を向ける時間を割いてみるのです。

 

すると、腰の感じ方、動き方に、違いが見え始めます。

 

それまでには感じられてなかった動きが現れる。

柔らかい感じになっている。

痛みが変わっている。

そんなことが起きたりします。

 

身体全体とのつながりがある時、腰のはたらきが違ったものになるのです。

 

部分は全体に影響し、全体は部分に影響します。

ある部分が全体と調和した時、どんな感じになり、どう動くのか。

それを体感してみるのは、とても価値のある経験だと思います。

 

部分は、そこだけでは存在せず、その部分だけでは十分に機能しない。

だから、それぞれの部分が、全体の中に調和することが大事ではないか。

 

それを身体で理解することが、ロルフィングの大きなテーマです。

 

気づくまでには時間がかかる

 

ロルフィングの勉強をする前のことです。

ニュージーランドの有機農場でしばらく働いた時期がありました。

 

持続可能な生活をデザインするパーマカルチャーというものがあります。

その考えを実践していることでよく知られた、とても素敵な場所でした。

 

自然に溢れた広大な敷地で過ごし、新鮮な野菜や果物を豊富に食べられました。

仕事は体力を使いましたが、人も素晴らしく、本当に気持ちの良い時間でした。

 

そこでの滞在を始めて、一週間くらい経ったときのことです。

急に、農場全体の匂いが分かり始めてきたのです。

 

「ここには、いい香りがあったのか」

空間に広がる良い匂いに気づいたという感覚でした。

 

それに加えて、食事の美味しさもはっきり分かり始めたことを覚えています。

それまでも美味しいと思い、そんな会話をしていたはずなのですが。

 

「ここの食事は、こんなに美味しかったんだ」

それをちゃんと理解したという感覚でした。

 

始めの頃は、十分にそれらを感じ、知覚する回路が使えなかった。

その良さや美味しさに慣れるのに少し時間が必要だった。

そんなことではないかなと思っています。

 

ところで、ロルフィングのセッションを受けると、身体のバランスや姿勢、動きが変わります。

外から見る側からは、その変化が良く分かります。

 

ただ、ご自身では、はっきりとした実感を持てない。

どう変化したのか、よく分からない。

そんな場合が時々あります。

 

それは、僕が農場にすごしながらも、良い香りや食べ物の美味しさを、ちゃんと感じられていなかったのと似ているように思います。

 

新しい変化を感じること。

新たな感覚に気づくこと。

そのためには、慣れていく時間が必要なこともあるようです。

 

分からないなりに、そんなものかなと回数を重ねていくと、ふと気づかれる時が来るでしょう。

違いが分かるようになっていたことに。

 

5回目のセッション〜大腰筋(腸腰筋)を使う

 

あまりよく知られていない筋肉の一つに、大腰筋(だいようきん)があると思います。

腸骨筋(ちょうこつきん)と合わせて腸腰筋(ちょうようきん)と呼ばれる場合もあります。

インナーマッスル、コアマッスル、深層筋などと呼ばれる筋肉の中で、代表的なものの一つだと言えます。

 

大腰筋は、背骨と太ももの骨(大腿骨)に繋がっている大きな筋肉です。

付着する部分からも分かるように、腰椎や股関節の機能に特に大きな影響があります。

 

この大腰筋が本来の機能を発揮できるようにすること。

それが、ロルフィング10シリーズ5回目のセッションでの、大きなテーマの一つです。

 

「楽に動ける」

「脚が長く感じる」

「背中が伸びる」

「腰が楽」

「呼吸しやすい」

「歩きやすい」

 

大腰筋がうまく機能してきた時の感想です。

身体が持つ、本来の働きが現れてくるのです。

 

「自然に、楽に動くというのはこんな感じなのか」

まずは、そんな感覚を体験してみること。

それが大きな一歩になるでしょう。

 

これまで、あまり発揮されていなかった大腰筋の働き。

その機能を使った身体を体験してみませんか?

 

夏山にて

 

広く、解放感のあるところでは、身体の感覚が変わるのを感じます。

 

例えば、混雑した電車の中から出た時のことを考えてみると分かりやすいのではないでしょうか。

外に出ると、息が楽にできていなかったことや、肩の力を入れていたことに気づきます。

 

山に登って、見晴らしがよい場所に立つと、日常の生活では使っていない感覚の存在が見えてきます。

いつもとは違う、身体の伸びる感じや、広がっていく感じなど。

とても心地よい感覚です。

 

普段の生活の中では、気付かないうちに窮屈な身体に慣れている。

毎回それを実感します。