「筋膜」という膜があります。
この本の表紙にあるように、背中の筋肉を包む筋膜、臀部の筋肉を包む筋膜、脚の外側部分の筋膜は、それぞれの筋肉を包みながら、ひとつに繋がっています。
そう考えると、ある部分の不具合が、他の部分に影響を与えることが想像できるのではないでしょうか。
個別の筋肉を考えることと、それぞれの筋肉を包む、ひと繋がりの筋膜を考えることには、大きな違いがあるのです。
筋膜は、身体全体に立体的に広がり、筋肉だけでなく、骨、内臓など、あらゆるものを包み、それらを一つにつなげ、位置(形)を決めている結合組織です。
人の形をした、立体的な蜘蛛の巣や、目の細かいハンモックのようなイメージでも良いかと思います。
ロルフィングでは「全体性」「統合」「つながり」「関係性」などがキーワードになります。
筋膜の連続性を知ることは、これらの意味を理解していく上での手がかりになると思います。
つながっているから、影響がある。
まずはシンプルに、そう考えると良いのではないでしょうか。
筋膜に柔軟性が戻ると、姿勢や動きは変化します。
また、筋膜という視点を持ち、上手くイメージが浮かぶだけでも、身体には変化が起きます。
その力を、引き出したいですね。
せっかく備わっている力なので。
そして、おそらく皆さんが思うよりも、筋膜は(身体は)変化しやすいものです。
それをロルフィングのセッションで実感して頂きたいと思っています。
筋膜という視点から