「なるほどね」

「そういうことか」

ロルフィングで身体が変わり、新しい感覚に出会った時によくお聞きする言葉です。

 

頭では知っていたはずのことが、本当は分かっていなかったと感じる。

あるいは、長らく気になっていた言葉や、理解できなかった内容が、ふと分かる。

腑に落ちるという表現がありますが、そんな感じの時、出てくる言葉だと思います。

 

うまくいかないことは、色々と考え、試しながら、できるようになっていきます。

それでも、長いあいだ変化しないことがある場合、同じやり方を、同じ感覚のままで、続けない方が良いようです。

その時の自分が思いつく範囲内には、その答えがないことが多いからです。

 

僕も、長くできなかったことが良い方に変化する時、いつも同じことを感じます。

「なるほどね」

「そういうことか」

そして、これまでのように考えていただけでは出来なかっただろうな、と思うのです。

 

そんな時に起きた変化は、それまでの考え方や、物の見え方の延長にあるという感じがしません。

むしろ、自分の考えていたことや、なんとなく持っていたイメージ、慣れていた感覚の外に出られて、ようやく変化できたという印象です。

 

これまでに無かった視点で見ている。

無意識で持っていた思い込みに気づいている。

言葉の持つ意味が変わっている。

それが感じられるからです。

 

そんな理由から、まずは、絶えず考えている状態から少し離れてみること。

慣れている感覚とは違う感覚になってみること。

そうやって、自分をいつもと違う状態にしてみることが、変化を促すのに効果的だと思うようになりました。

 

そのために、ロルフィング in 京都のセッションでは、今の身体の感覚に目を向ける時間を大切にします。

考え続けていた世界から、感じる世界へ、ほんの少しづつ移動してみるのです。

はじめは、大して意味がないことに思えるかもしれませんね。

 

しかしながら、ほんの少し、いつもとは違う感じ方をしてみると、これらの言葉の出会い始めることでしょう。

「なるほどね」

「そういうことか」

それは、これまでの自分の知覚の枠から、少しだけ外に出るための、大きな一歩になります。

 

自分の視点や感じ方から解放されると、身体が変わること。

これまで自分が考え、感じていたことが続いていく訳ではなく、それ以外の自分や身体の状態、そして世界が存在すること。

 

感じる世界では、そんなことが分かってくるように思います。

穏やかな解放感と共に。

 

考える世界から、感じる世界へ

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