ワークショップin滋賀

 

1029()滋賀でワークショップを開催しました。

琵琶湖に面し、素晴らしい眺めの「オーパル」さんが会場で、26名の方がご参加下さりました。

これまで試したことのない問いかけをしてみた時、姿勢や動きがどう変わるのかの体験です。

 

21組になり、立った姿勢、歩く様子や感覚などを確かめてからスタートしました。

横になり、身体に置かれたペアの方の手を助けにしながら、言葉での誘導とともに身体に意識を向けていきます。

 

まず、上半身の肩、それから胸郭へ意識を向け、普段とは違うイメージを持ってみる練習をしました。

楽な呼吸を手にするための有効な手段です。

左右交互に、そしてペアの方と役割を交代しながら進めていくので、違いを感じることにも徐々に慣れていきます。

お互いに、歩き方や姿勢の違い、左右差などを報告し合いながら進めましたが、多くの方がちゃんとした変化を感じられているようでした。

 

下半身は骨盤と腿へ意識を向け、新しいイメージを持つことを試しました。

そして、どの部分に働きかけるときも「落ち着いて」いることを強調して、進めます。

普段のロルフィングセッションでも同じですが、このひと手間が、とても大切だと思います。

初めのうちは、当然ながら全体的に緊張感がありましたが、途中から落ち着きが広がり始め、とても良い感じで終了できたと思います。

 

「目線が高くなった」

「肩の力が抜けて、身体が軽い」

「呼吸が楽。息が楽に入ってくる」

「意識するだけで変わるのが不思議だ」

そんな感想を頂きました。

 

「今はいいけど、この良い感覚がすぐに無くなるのではないか」という質問がありました。

確かに、日常生活に戻り、いつもの感じで、いつも通りの気分で生活すると、どうしても、これまでの習慣に戻りやすくなります。

やはり、できるだけ新しい感覚に慣れていくこと、また、その感覚や気分を思い出す機会をなるべく持つことが助けになると思います。

 

心身に積み重ねてきた習慣は、少しづつ変えていく必要があります。

ロルフィングの基本プログラムである10シリーズで、#1呼吸、#2足、#3体側面と回数を重ねていく理由も、長年の習慣の力は強く、身体全体がその影響を受けているため、少しずつ、無理なく、さまざまな視点で全体的に変化を促していく必要があるからです。

 

まずは手の届くところから落ち着いてスタートしましょう。

それで十分です。

今回練習してみた意識の向け方やイメージを繰り返すうちに、少しずつ切り替わっていきます。

 

知覚、感覚のリハビリやトレーニングだと思って、ぜひ続けてみて下さい。

初めは難しく感じられるかもしれませんが、がっかりせず、落ち着いて続けていくと、ちゃんと変化が分かり始めます。

 

また、個人セッションで身体が深く変化することや、ワークショップで他者の手や視点を借りられる機会を利用することも、感覚を深めていく大きな助けとなるでしょう。

そうやって、ご自身で身体を整えていく技術を高め、より快適な日常を手にして頂きたいなと思っています。

 

参加者の皆様、ありがとうございました。

今後も定期的にワークショップをしていきたいと考えています。

ご参加を希望される方や、開催に興味のある方など、またお気軽にお声掛けください。

 

滋賀・大津でのワークショップ

 

久しぶりのワークショップを、初めての滋賀で開催しました。

会場は大津市の勤労福祉センターです。

 

今回は、滋賀でフィットネスのインストラクターをされているお二人が、声をかけて下さった25名の方にご参加頂きました。

 

身体の感覚に目を向け、変化に気づくこと。

感じ方やイメージが変化すると、実際に身体にも変化が現れること。

落ち着きを取り戻し、楽に呼吸する身体になると、姿勢や動きが良くなっていくこと。

 

そういったことを、実際に身体で感じ、体験する機会にして頂きたいなと思っていました。

僕自身が、長く続いていた身体の痛みや緊張の改善に、大きく役立ったと感じているからです。

 

「なんとかなるのかもしれない」

「こんな少しのことだけでも身体は変わる」

「何かが少し変わるだけで、どうしてもできなかったことが、すんなりできることがある」

 

そんなことを感じ、今、手の届く感覚の中に、変わるための手がかりがあるようだと安心すること。

それは、身体の深いところにある緊張を解くための、大切な一歩になると考えています。

今回の体験が、そのきっかけになれば良いなと思っていました。

 

ワークショップは、2人組みになり、僕の言葉の誘導で進める形です。

受け手の方と、手で身体に触れる方に分かれ、交互に行いました。

 

「歩き方が変わった」

「肩が軽くなった」

「腰が楽になった」

終わった後には、そんな感想を含め、それぞれの方なりの気付きがあったことをお聞きすることができました。

 

初めての皆さんも、身体に意識を向け、感覚に気付くことを上手にされていました。

個人セッションに来て頂いている方々は、ペアワークで触れる側になることで、ご自身で体験されていたことを、新たな視点で捉えることができたようです。

 

琵琶湖が見える素敵な場所で、落ち着きのある皆さんの在り方のおかげで、良い空気感でのワークショップになったなと思います。

個人セッションとは違う感覚があり、僕にも楽しい時間となりました。

ご参加下さった方、ありがとうございました。

 

また近いうちに開催できたらと思っています。

ワークショップに興味のある方、いつでも声をかけて下さい。

 

緊張を緩める方法とは?

 

緊張して、身体に力が入っているのが分かる。

「力を抜いて」と指摘されている。

リラックスが大事だとは知っている。

だから、なんとかしようと試みているけど、緊張を解くことができず、力が上手く抜けない。

 

ロルフィングを受けようと思った方が、よく悩んでいると話されることです。

僕自身も、長い間、これを何とか変えられないかと模索してきました。

 

肩の力を抜いて生きられるようになる。

自分自身、そしてロルフィングのセッションを通してお会いしてきた方々の変化から、そうなれると実感しています。

 

力を抜く方法を探すというより、楽な身体で生きる練習をする。

心地よく生きる時間を少しずつ増やしてみる。

そんな方向への進み方があります。

 

動き出す時や、何かに集中したり、ちゃんとしようと考え、頑張っている時。

そんな時に、人は、無意識のうちに身体を硬くすることが多いようです。

その反応に気づいてみましょう。

 

ロルフィングのセッションでは、そのような緊張する反応が起きた時に「何か起きてますよ」とお伝えすることができます。

外から見て、触れている側からは、緊張している状態や、固くなる瞬間が感じられるのです。

 

初めのうちは、ピンとこない方が多いです。

「特に何も感じない」

「力を入れているつもりはない」

ほとんどの方がそう言われます。

 

ポイントは、自分ではその反応に気付いていなかったこと。

だから、扱えなかったのです。

 

ロルフィングのセッションの中で、無意識のうちに繰り返してきた、身体を固くする習慣や反応を、日の当たる場所に出すことができます。

そして、ここに、別の可能性への入り口があります。

 

緊張する反応を選択しないとしたら?

それ以外の可能性があるとしたら?

 

そんな問いかけをしてみます。

ここで、穏やかさや軽やかさを選択してみるのです。

 

その問いかけ方を練習し、慣れてもらうこと。

そして、ご自身にそれができる力が備わっていたと実感してもらうこと。

これが、ロルフィングのセッションで得られる大きな価値だと考えています。

 

緊張を選択しない。

穏やかさを選択する。

この、ささやかな、一見すると内面的な作業が、身体に大きな違いを生んでいきます。

 

毎日が生きやすくなっている。

身体が楽になっている。

穏やかさや晴れやかさを感じている。

いずれ、そんなご自分に出会うことになるでしょう。

 

それを選択しようとすれば、それが見えてくる。

僕らの中には、いつもそんな可能性が広がっているのだと思います。

 

ハードルを下げたところから

 

「仕事中や、日常の生活を送っている時、緊張しやすく肩の力が抜けない」

「思っているように動けない」

そういった悩みを抱えている方は多いです。

 

はじめは、ハードルを下げてみる。

無理なくできるような環境で、少しだけ成功してみる。

はじめの一歩としては、それで十分だと思います。

 

少しづつ、ハードルが上がっても出来るようになるでしょう。

忙しい日常生活で、やることを沢山抱えて、時間に追われている。

それは、ハードルが高くなった状態だと言えるでしょう。

 

そんな時、肩に力が入り、疲れてしまう。

よくあることだと思います。

 

ただ、ハードルが低い時には、話が変わってきます。

ロルフィングのセッションでは、ハードルが下がった状態になります。

そこでは、肩の力が入っていない自分に出会う確率がぐっと上がります。

 

まず、セッションに来て頂くので、いつもの場所ではないですね。

それだけでも、気が散ることなく、身体の感覚に集中しやすくなるでしょう。

 

また、横になった姿勢は、身体に入る力を減らすことができます。

姿勢を維持するため、身体に固くなる部分がありますが、そこが緩んでいきます。

 

そして、ロルファーが、手で身体に触れます。

人の手で触れられることで、身体は変化していきます。

身体が柔らかくなり、落ち着いてきます。

 

それに加えて、触れながら声をかけて、意識を向けるポイントをお知らせします。

自分だけで身体に注意をむけ、働きかけるよりもやり易くなります。

 

このように、緊張がとけやすい条件が揃ってくると、普段とは違う身体に出会い始めます。

ハードルが低い時に、楽な身体を感じる経験をしてみるのです。

 

まずは、ロルフィングのセッション中だけでもいいので、心地の良い身体を体感してみる。

これが大きな一歩になります。

それを繰り返すうちに、徐々にハードルが上がっても楽な時が出てきます。

 

そして、忙しい日常の生活の中でも、肩の力を入れないで過ごすことができる。

楽に歩くことができる。

落ち着いて、心地よく感じていられる。

 

そうなっているのが感じられる時が来ると思います。

多くの方々が、そのように変化されていったのと同じように。

 

肩の力を抜くことではない

 

「これは思っていた “肩の力を抜く” じゃない。」

これが、僕の、初めて肩の力が抜けたと感じた時の感想でした。

だから出来なかったのだと、ただ納得しました。

と同時に、これまでの努力を思い、ガックリしたのを覚えています。

 

ロルフィングのセッションでも、「そんな風に考えてなかった」「そんなこと聞いてない」というコメントをよくお聞きします。

僕自身も「早く言ってくれたら…」と誰かに言いたくなることが本当に沢山あります。

そのうちの一つが、この時の体験です。

 

そんな理由から、ロルフィングセッションで、まずは肩に力が入っていない感覚を味わってみるのは、良いスタートになるでしょう。

変わって、感じてみたら何かが分かる、といつも思います。

知らないうちに、自分の中に思い込みがあったことが分かってきます。

 

考えるだけでは分からないことがある。考えていたから出来なかった。

そんなことも分かってきます。

 

日々のセッションでも、頻繁に「力を抜こう、リラックスしようと努力しているけど、上手くできない」という悩みを持つ方にお会いします。

僕にも、肩や首の凝りがあり、肩の力を抜きたい、リラックスして生きたいと思い、さまざまな事を試してきたので、その気持ちはよく分かります。

 

肩の力を抜くことは、僕にとって、本当に難しいことでした。

「これ以上、力の抜きようがない」「どうやったら力が抜けるのか」と悩み、行き詰まっていました。

分かっているのに、力を抜くことができないというストレスは大きいものです。

 

当時は、力を抜こうと考えるあまり、身体が緊張し、余計に肩に力が入って固くなっていたことに気付けませんでした。

今の僕の言葉だと「肩に力を入れない程度に、肩の力を抜けないかと思ってみる」

あるいは「肩に入っている力は肩には無いので、落ち着いて」といった表現になるでしょうか。

これらも、変わった後だから言える言葉だなと思いますが。

 

身体の変化と同時進行で、必要がなくなった習慣や癖を手放す練習ができること。

これが、ロルフィングの大きな長所だと言えます。

練習を重ねていくと、ペースの違いはありますが、皆さんができるようになります。

 

そして、何よりも、近くで観察しているロルファーがいることに大きな違いがあります。

外からだと、動く時や、何かしようと考える時の、身体に力が入る瞬間が感じられます。

ご本人は、入れている実感が無いので、初めは指摘されてもピンとこないことがほとんどです。

だからこれまでは難しかったのです。

 

それをお伝えし、別の選択ができないか練習を繰り返してみます。

そのうち、無意識に入れ続けてきた力の存在が見えてきます。

一見すると大したことのない感覚の違いに、大きな変化への入り口があると感じられるようになると思います。

 

肩凝りに悩んでいない自分もいる。

肩に力が入っていても、自分で落ち着かせることができる。

そんな新しい可能性を感じてみて下さい。

 

経験を重ねていくほど、さまざまな可能性は広がっていくでしょう。

これまで目を向けてみることもなかった感覚に、ほんの少し注意を向けてみるという一歩を踏み出せるかどうか。

そこから、これまでとは違う道が現れてくると思います。