10シリーズを終えて10日あまりが経ちました。
「10回を終えたら、心身共に区切りのついた感じになるのでは」と想像していたのですが、実際には、日々の生活もからだも連続していて、流れるようにすぎていく…というのが正直な所です。
だからこそ、習慣や様々な事への意識の向け方が問われるのだなと、あらためて考えているここ数日です。
思い起こせば、自分自身で予測のできない不調の連続が受け入れられずに息詰まる中で、どこかに突破口はないのか、できることなら克服する方法はないのかと、特効薬を探すような気持ちで受けてみたいと思ったロルフィングでした。
けれど、そんな気持ちとは全く違う視座から広がる世界があると案内していただいた中で、結果として「息詰まる」ことがぐっと減り、本当の特効薬がどこにあるのか、たくさんのヒントをいただいた事のありがたさを、しみじみと感じています。
ヒント…だけでなく、実際にからだが楽になった事 ー 特に、穏やかに眠れるようになった事、痛みや負担なく立ち、歩ける事のふたつがもたらしてくれた安心感は本当に大きく、余裕のかけらもなかった、ここ数年の私の生活の質を少しずつ変えてくれつつあります。
そして、からだが楽になるにつれて、気持ちの方にも、考えたり感じたりする余地がうまれていったようにも思います。
そんな経過の中で、感じた様々な事は、私にとって「手放す」前に、固く閉めていた引き出しの鍵をひとつずつ開けていく作業のようでした。
開ける中で、ここ数年の私が最も置き去りにしていたのは五感を使うことだったと思い至ったり、忘れ物を思い出すような気分になる事が度々ありました。
思い出しすぎた感もあるので…ここから先は引き出しの中の整理を心がけつつ、手放したり、委ねたりすることが実感できるようになりたいと思っています。
また、これまでの私には全くなかった発想で、一番考えさせられたのは「痛みを置いていかない」という先生の言葉でした。
激しい痛みのない今だから腑に落ちるのですが、この先、痛みと再会した時に、自分がどう対峙し、どうありたいと思うのか…大きな宿題をいただいた気がしています。
もうひとつだけ…私にとって大きかったのは、先生の手の柔らかさと深さでした。
毎回セッションを受ける度に、手で、という事に限らず、私は周り(人にも物事にも)にどう触れているだろうと、思いをめぐらすきっかけを与えていただいていました。
心身共に貴重な体験をさせていただいた事、又、皮膚の事をはじめ、なかなか力が抜けないでいる私に、きっと様々ご配慮いただいていたのだろうなと本当に感謝しています。
ありがとうございました。
色々な気付きに周回遅れな感があり、手放す作業を修了させるには時間がかかりそうですが、それも自分らしさだと受け入れつつ、あわてず、あせらず、すごしていきたいと思います。