ブラジル人ロルファーで、インストラクターだったモニカが亡くなったと知らされました。
僕のシドニーでのムーヴメントトレーニングコースで、講師を務めてくれたのがモニカです。
「教えるのがとても好きだ」と言っていた通り、ロルフィングを教えることに大きな情熱を持っていました。
彼女の講義は、ロルフィングの解釈をする上で、とても大きな助けになり、今の自分の理解の基礎になっていると思います。
安心して接することができるモニカには、折に触れ質問しましたが、いつも丁寧に答えてくれました。
トレーニングの講師として日本に来た時は、僕のセッションルームで、個人セッションをお願いしたこともあります。
モニカや他のブラジル人ロルファー達と、京都や奈良を散策したことは、楽しい思い出です。
「今はまだ感じられないだろうけど、あなたの胸の中には広大なスペースが広がっている。もっと広く、深く、大きい。そう感じていいのよ。」
トレーニングコースの終わり近くに、そんなニュアンスの言葉をかけてくれました。
緊張を強く抱えていた僕に、大事な何かを伝えようとしてくれたのでしょう。
それから10年以上経ちますが、あの時の言葉が、大きな方向性を与えてくれたと思うのです。
当時とは違う、胸の広がりやスペースを感じている自分がいます。
そこには、もっと色々な意味が含まれていたことにも気づきながら。
その感覚を、とても大切なこととして、ロルフィングでお会いする方々に、日々お伝えしています。
素晴らしいロルファーだった彼女から、多くのロルファーが学び、多くの人が素晴らしいセッションを受けたことでしょう。
僕の中にある、モニカと接することで発見でき、伸ばすことができた部分。
それを、僕がお会いする方と共有していくことで、モニカの思いやエッセンスは生き続けていくのだと思います。
そういったことが、僕だけでなく、多くの人の中で起きていると思うと、モニカに「本当に素敵な人生を送ったね」と声をかけ、感謝の気持ちを伝えたい。
そんな思いが浮かんできます。
ありがとう、モニカ。
心より感謝を込めて。